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理工学研究科 物理専攻のM2です。研究生活最後の年・・・論文書けるといいな><

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πについて11(ゼータ関数)

2008/04/25(金) 20:39:31

                  「気流が乱れて巧く飛べないの!」
                      〜風の谷のナウシカ〜  


気が付けば、もうGWの時期ですね〜今年のGWは実家に帰ってのんびりする予定です。

帰る前に「πについて」シリーズの更新を行っておきたいと思います。(恐らくこれがシリーズ最終回)

今までのシリーズの記事はカテゴリーの数学にまとめてありますので、今日はじめてこのシリーズを読んで興味を持たれた方は一度ご覧になって見てください。(あ、いやいや、誰も見てないんだった・・・独り言乙)

では、本題に入りますね。今日紹介したいπに関する公式はタイトルにもありますがゼータ関数

texclip20080425191800.png


↑に関するものです。ゼータ関数自体は調和級数を一般化したような形をしています。この関数において、特にp=2の場合、級数が収束して

texclip20080425191934.png


のように何故かπが現れるのですが、今日はこの事実を前回と前々回で説明したFourier級数とParsevalの等式を用いて証明します。

まず、πについて9で計算した

texclip20080316181248.png


の計算結果

texclip20080316181333.png


texclip20080316181815.png


を用います。このa_nとb_nをParsevalの等式に代入すると

texclip20080425192314.png


が得られるのでこれより

texclip20080425192844.png


が示されます。(mは自然数)また、ここで

texclip20080425193413.png


なので移項してまとめるとζ(2)は

texclip20080425193614.png


と表せます。括弧の中の級数は先ほど示した

texclip20080425192844.png


よりπ^2/8となるので

texclip20080425193728.png


が示されます。Q.E.D.

この公式において不思議な点はこのζ(2)の級数は円と何も関係ないはずなのに値がπに収束してしまうところです。

我々は普段πを円の面積を表すための比例係数(S=πr^2)として認識していますが、こういった公式を見ると、円で出会うπは数多くあるπの側面の一つであり、実際のπは自然のもっと奥深いところに根ざしているのではないかと思ってしまいます。

かなり途中式が長くなってしまいましたが、理解していただけたでしょうか?今回は示しませんが、実は、ゼータ関数はpが偶数の場合に限り解析的計算でき、しかもやはり値がπのp乗に収束します。(ζ(4) = π^4/90など)また偶数次のゼータ関数はBernoulli数という数を用いて一般的に表すことができます。(この話は気が向いたら話そうかなと思っています)

さて、今日は疲れたのでもう締めますね。近いうちに近藤効果(完全版)(現在、執筆中)をアップロードしたいと思っています。

それではノシ

数学TB:0CM:0

πについて10(Parsevalの等式)

2008/04/11(金) 13:02:25

 だいぶん暖かくなってきましたね。夜などもわりと涼しくて、散歩などをすると気持ち良いです^^

さて、長らく更新が滞っていた「πについて」シリーズの10回目の更新を今日は行っていきたいと思います。今日紹介する内容はParsevalの等式というもので前回紹介したFourier級数で成り立つ等式です。

texclip20080411124247.png


↑Parsevalの等式です。以下、証明を行います。

まず、前回紹介したFourier級数展開の式

texclip20080411122817.png


の両辺にf(x)をかけて[-L:L]の範囲で定積分を行います。↓

texclip20080411122225.png


↑の式の右辺に

texclip20080411122555.png


を代入すると

texclip20080411124247.png


が得られます。証明自体はいったってシンプルですね。実はこの等式はベクトルで言うところのPythagoras(ピタゴラス)の定理に対応するものになってます。(関数とベクトルはとても良く似た性質を持っています。)

さて、前回と今回とで必要な数学を紹介してきたわけですが、ちょっと退屈だったかもしれませんね・・・次回はこの等式を実際に使ってゼータ関数の計算を行っていこうと思っているので、正直良くわからなかったという人も一緒に盛り上がってもらえるとうれしいです。(盛り上がってるのは最初から最後まで私だけかもしれませんがOTL)

それでは、またノシ
数学TB:0CM:0

πについて9(Fourier級数展開)

2008/03/16(日) 19:04:21

だんだんと暖かくなってきましたね。年明けからずっとコートを着て就職活動を行ってきたのですが、最近は日中にコートを着ていると軽く汗ばんできます。でも、夕方から夜間にかけては冷え込んだりするので結局コートが手放せないわけですが・・・^^;

さて、今週も少し時間があったので「πについて」シリーズの更新を進めてみたいと思います。前回「ゼータ関数とπの関係」を説明すると言っていたのですが、その説明を行うために今回と次回の2回に分けて必要な数学について紹介したいと思います。今日はFourier(フーリエ)級数についてです。

以前、Maclaurin展開について説明したと思うのですが(2007年12月24日のブログ参照)Maclaurin展開はxのべき乗による関数の展開のことでした。今日紹介するFourier級数展開とは三角関数による関数の展開のことを表します。具体的な定義は以下のようになります。

texclip20080316180205.png

texclip20080316180604.png


ここで、nは整数、Lは関数の半周期を表します。Maclaurin展開と違い展開される関数の方は周期関数でなければなりません。

実際にこれを使って計算を行ってみましょう。

texclip20080316181248.png


degital.png


このf(x)(階段関数)にFourier級数展開を行います。(グラフはf(x)を周期関数に拡張したものです。)

まず、a_nに関しての積分についてですが、これは今f(x)が奇関数なので

texclip20080316181333.png


となります。一方でb_nはnが奇数のときに限りゼロ以外の値を持ち

texclip20080316181815.png


となります。よって、まとめるとf(x)はFourier級数を用いて

texclip20080316182059.png


と表されることがわかります。実際にこのf(x)がもとの階段関数に近づいているかを確認したいと思います。

fourier.png


これは、上の展開されたf(x)をn=39まで計算してプロットしたものなんですが、1周期において展開される前の階段関数っぽくなっていることがわかるでしょうか?(実際もっとnの値を大きくとると階段関数に近づいていきます。)

今日の更新は少しヘビーでしたかね・・・余談ですが、Fourier級数はデジタル信号をアナログ信号に変換したり、音響の解析を行ったりするときに使われます。

次回はこのFourier級数で成り立つ等式Parseval(パーセバル)の等式について説明していきたいと思います。

それでは、今日はこのへんでノシ
数学TB:0CM:0

πについて8(Machinの公式)

2008/03/07(金) 21:31:36

 3月5日に、2月の中旬あたりから選考に入った企業(LSIの設計・開発を専門に行っている企業)から内定を頂くことができました。^^まだ、選考中の会社がいくつかあるのでこれからも就職活動は続けていきますが、とりあえず内定を一つ頂けてホッっとしています。

さて、今週は少し時間があるので気分転換も兼ねて「πシリーズ」の記事を書いてみたいと思います。

今日紹介する公式は、タイトルにもありますがMachinの公式という公式で以下のような形をしています。

texclip20080307202948.png


見てわかる通りアーク・タンジェントがベースになっています。導出は、簡単で
まず、タンジェントの倍角の公式より

texclip20080307211219.png


の計算を行い、次にタンジェントの加法定理を用いて

texclip20080307203356.png


の計算を行います。最後に両辺にアーク・タンジェントをとると

texclip20080307202948.png


が導かれます。しかし、実際にπの数値を得るためにはアーク・タンジェントの具体的な値を知る必要があるのでLeibnizの公式のところでも出てきたアーク・タンジェントの級数展開(Gregoryの公式)

texclip20080307203609.png


を用いて計算を行うとMchinの公式よりπは

texclip20080307204008.png


と表されます。

この展開式は第二項の(1/57121)^nが影響してかなり収束が良いようです。時間があればこの公式からπの値を算出してみたいですね。

とこんな感じで今日の更新を終えたいと思います。次回はいつになるかわかりませんが^^;「ゼータ関数とπの関係」を紹介してみたいと思っています。

それではノシ
数学TB:0CM:1

πについて7(オイラーの工夫)

2008/01/19(土) 22:26:53

 どうも、お久しぶりです。就活の準備などで更新が滞っていました。m(__)m来週は大阪、名古屋と会社説明会に出かけて来ます。ついでに好物の"ういろう"も仕入れてきたいと思いますw

さて、本日の更新に行ってみましょう。
今日は題名にもあるようにEularによる公式(Leibnizの公式)の改良を紹介したいと思います。去年12月29日にLeibnizの公式というものを紹介したと思うのですが

texclip20080119214611.png


↑Leibnizの公式
これは大変収束の悪いものでした。そもそも、収束の良し悪しは一般項がいかに速くゼロに近づくかということで評価されます。つまり、一般項の分母にn!やa^nなどがあれば速くゼロに近づき収束が良いものだと言えます。Eularの工夫というのは

texclip20071229040432.png


このアーク・タンジェントの微分をそのまま級数展開するのではなく

texclip20080119214750.png


のように一度両辺を積分して級数展開を行うというものです。この結果は

texclip20080119215104.png


となり、特に両辺にx=1を代入すれば

texclip20080119215255.png


となります。(1755年,Eular)Leibnizの公式と違うところは分母の2n+1が階乗になっているところです。最初の100項を計算すればπの正確な値30ケタを求めることができるそうです。

・・・ちょっと、今回は特にアニアックでしたかね^^;まぁ、これからどんどんマニアックになっていくわけですがOTL

特にオチもないですが、今日はこの辺でノシ
数学TB:0CM:0
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